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執筆者の写真Yumi Shimano

肥満と病気

 よこはま北星こころとからだのクリニック、院長の島野です。今回は肥満を専門的に治療してきた経験をもとに、肥満と病気の関係について解説します。



 

肥満は病気なのか?


当院での肥満治療の歴史は今から20年以上前に遡ります。1990年代までは「肥満は病気ではない」という認識が一般的でした。しかし2000年に日本肥満学会が「肥満により健康状態を損ねる状態にあるならば、肥満そのものも病気の一つとして考えるべきだ」と、現在の「肥満症の概念」を提唱したことで、医療における肥満の捉え方が変化し始めました。


肥満のイメージ写真
肥満そのものも、実は病気のひとつ

少しずつ疫学的なデータが集まり、実際に肥満がどの程度健康に影響を与えるかが明らかになってきたことで、肥満に対する認識が変わってきたわけですね。


 

肥満による病気とは?


  1. 脂肪の量が増加したことによる障害

例)睡眠時無呼吸症候群、肥満低換気症候群、整形外科的な疾患(膝関節症など)


  1. 肥満による体質変化で起きる障害

例)耐糖能障害、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患、脳梗塞、脂肪肝、月経異常及び妊娠合併症、 肥満関連腎臓病


このように、肥満は非常に多くの病気と関連していることが分かっています。裏を返せば、肥満を解消することで疾患の予防や改善が見込めるということです。


当院では栄養指導の考え方に基づき、具体的な痩せ方を患者様にお伝えしています。目先の体重を落とし痩せることだけが目標ではありません。生活習慣を改善し、結果的に痩せることで、病気を予防・改善することが大切です。当院では「痩せれば良くなる」を「痩せて良かった」に変えていくことを目標として、今後も肥満治療を行ってまいります。



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