「よこはま北星こころとからだのクリニック」で心療内科・精神科を担当している、院長の島野です。今回は適応障害の予兆(サイン)について解説します。
心療内科・精神科には適応障害の患者さんが多く来院されます。
こころの病は目に見えないため、早く見つけることが難しいものです。
適応障害の予兆は「身体の症状」と「こころの症状」に分けられます。
予兆となる身体の症状としては以下のようなものが挙げられます。
からだの症状 |
動悸 |
急な流涙 |
頭痛 |
吐き気 |
嘔吐 |
腹痛 |
下痢 |
手の震え |
冷や汗 |
予兆となるこころの症状としては以下のようなものが挙げられます。
こころの症状 |
気分の落ち込み |
やる気が出ない |
普段よりいらいらする |
なんとなく不安だ |
食欲がない |
なかなか寝付けない |
途中で目が覚める |
普段よりそわそわしている |
ここまで挙げた症状が一つでも当てはまれば、適応障害の可能性があります。放っておくと、うつ病や統合失調症、双極性障害などの病気に発展してしまうこともあります。また、適応障害の背景に発達障害が隠れていることもあります。
今の状態が本当に適応障害かどうかは、医師の診察で調べる必要があります。適応障害と診断するためには、症状の変化や重さ、ストレスの有無や生育環境など、様々な情報が必要だからです。辛い症状があれば我慢せず、まずは心療内科や精神科で相談をしてみるようにしてください。
もしも適応障害と診断されたら、何よりもまず休むことが必要です。ここで無理をしてしまうと、ストレスが強い状態が長く続くことになり、うつ病や統合失調症など他の精神疾患に発展する可能性が高まります。仕事や金銭のことが心配になるかもしれませんが、何よりも体調を優先しましょう。
当院のホームページでも適応障害について解説しています。参考にしてみてください。
■参考:適応障害について
監修:島野 桂周(精神科医・精神保健指定医)
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