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双極性感情障害

白衣を着たワニ

1. 概要

​   双極性感情障害とは、「うつ病相」と「躁病相」が出現する病気です。どちらも1~2週間以上にわたって続くことが特徴で、生活に大きな影響を与えます。はっきりした原因は不明ですが、遺伝と環境の両方が発症に関わっていると考えられています。発症平均年齢は30歳と、若年で発症する特徴があります。

2. 症状

  うつ病相では、気分の落ち込み、意欲の低下などがほとんど毎日、いつも持続します。いつもできていた家事や仕事ができなくなり、セルフケアも不足することがあります。双極性感情障害のうつ病相がどのくらいの期間続くかははっきりしていませんが、一般的に6ヶ月程度といわれています。
  躁病相では気分が高揚し、たくさんのアイデアが溢れ、万能になったように感じる状態が続きます。周りからは活動的でエネルギッシュにみえますが、その反面イライラしやすく、口論やトラブルに巻き込まれることも増えてしまいます。持続する期間は一般的に4ヶ月程度と言われています。
  このような気分の変動は、うつ病相から始まることが多いといわれています。また、まれに躁病相だけを繰り返す方もいらっしゃいます。

3. 診断・検査

   診断は問診で行います。いつからその症状が出現したか、またどのくらい続いていたかが重要です。気分の変化について詳しく聞くとともに、どの程度の変化だったのか、何かトラブルに巻き込まれたことはないかを確認します。身体の病気でうつ病相や躁病相に似た状態になることもあります。採血や画像検査で身体の異常がないかをチェックすることも大切です。

4. 治療

  うつ病相や躁病相に合わせてお薬を調整していきます。気分の状態が落ち着いたたら、辛い状況を繰り返さないための対処方法について話し合います。例えば、相談先を決めておく、頓服薬を使うタイミングを決めておく、状態が悪化した時の対応を予め周りの人と話し合っておくなどの対策をとります。

5. まとめ

  「うつ病相」や「躁病相」は、どちらもつらい状態です。自分で気を付けていても、気分の変化を完璧にコントロールすることは困難です。多少の気分の波があっても、生活が大きな影響を受けないよう工夫することが大切です。定期的に通院し、主治医とよく話し合いながら治療を続けることが大切です。

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