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執筆者の写真Keishu Shimano

コンサータ【お薬Q&A】

コンサータについて解説するワニ

「よこはま北星こころとからだのクリニック」で心療内科・精神科を担当している、院長の島野です。今回はコンサータ(一般名:メチルフェニデート)について解説します。




1. どんな薬?


 コンサータ(一般名;メチルフェニデート)はADHD治療薬です。脳のドパミンの働きを高めることで集中力を高め、不注意や多動の症状を改善します。第一種向精神薬に指定されており、薬物乱用の危険性があることから流通が厳しく管理されています。登録医師でなければ処方できず、処方を受け取る際には医療機関で発行される患者カードが必要です。効き目もあるけれど、リスクも大きいお薬なのでこのように厳重に管理されているのですね。現在のところ後発医薬品(ジェネリック医薬品)はありません。


 

2. 依存性がある?


 コンサータ(一般名:メチルフェニデート)は依存性があるお薬です。中枢を刺激するタイプのお薬ですので、薬を飲まない時の不調が目立ちやすく、精神依存を生みやすいお薬といえます。ただし身体的な依存はありませんので、薬を止めても離脱症状等の心配はありません。


 

3. 剤形・用法・用量は?


 18mg錠、27mg錠、36mg錠があります。割線は入っておらず、半分に割ることはできません。1日最大量は72mgまで(18歳未満は54mgまで)です。1日1回、朝に内服することとされています。吸収は食事の影響を受けませんので、朝食前に内服しても問題ありません。徐放性製剤であり、じわじわと有効成分が放出されることが特徴です。そのため必ず朝内服することが大切です。



 

4. コンサータで躁状態になる?


 中枢を刺激することでやる気や集中力を高めるお薬ですので、効き目が強く出すぎてしまうと、躁状態で見られるような過活動、気分高揚、多弁、睡眠欲求の減少などの症状が出る可能性はあります。このような症状がみられた際は、主治医に相談し用量の調整をしてもらうようにしましょう。


 

5. 効き目はどのくらいで出る?


 コンサータ(一般名:メチルフェニデート)は即効性があります。飲んですぐに効果を実感できる点が大きな特徴でもあります。徐放性製剤ですので、効き目が持続する点も特徴的です。持続時間は12時間となるよう設計されていますので、必ず朝内服するようにしましょう。


 

6. まとめ


 コンサータは厳しく管理されているお薬ですが、ADHDの症状に有効な数少ないお薬のひとつです。主治医に相談しながら安全にお薬を使っていけると良いでしょう。


 

監修:島野 桂周(精神科医・精神保健指定医)

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