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睡眠時無呼吸症候群

白衣を着たワニ

1. 概要

睡眠時無呼吸症候群とは、空気の通り道である「気道」が狭くなること(気道閉塞)で、睡眠中に呼吸が止まった状態が続く病気のことです。肥満により肺へと続く空気の通り道が狭くなると、起きやすいことが知られています。

2. 症状

症状としてはいびきや、日中の眠気、重い場合には頭痛や疲労感が出現します。睡眠中に呼吸が止まることは、体にとって大きな負担です。体だけではなく深睡眠が分断され脳が休めなくなることから集中力が欠けたり、睡眠時間を十分確保しても疲れが残ってしまったり、眠気のせいで日中のパフォーマンスが下がってしまいます。また、繰り返し呼吸が止まることでストレスホルモンの分泌が促され、高血圧糖尿病を悪化させることが知られています。

3. 検査・診断

ポリグラフィー検査という簡易的な検査を自宅で行っていただき、睡眠中の呼吸状態、いびきの状態、血中酸素や脈拍数を測定することで診断します。1時間あたりの無呼吸の回数(AHI)に応じて治療方針が変わります。

4. 治療

CPAP(持続陽圧呼吸療法)による無呼吸の改善を行います。寝ている間に専用のマスクを装着することで気道に適切な圧力をかけ、無呼吸を防ぎます。最初は違和感があるかもしれませんが、毎日欠かさず4時間以上使用することが大切です。
​ CPAPによる治療は高血圧糖尿病の進行を抑えるために重要ですが、根本的な解決のためには減量が必要です。体重を落として気道周囲の脂肪量を減らすことで、気道が塞がれることがなくなり、睡眠中の無呼吸が改善します。

5. まとめ

​ 睡眠時無呼吸症候群は肥満に合併することが多く、生活習慣病の悪化にも深く関わっています。日中の眠気は、仕事中に寝てしまうほど強く出ることもあります。日常的に運転される場合は交通事故の原因にもなります。また、突然死の原因にもなることから、早めの対処が必要です。まずは医療機関に相談しましょう。当院ではCPAPによる治療だけでなく、減量するための食事療法、栄養指導、生活療法に力を入れています。医師、看護師、管理栄養士がチームでサポートいたします。

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