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執筆者の写真Keishu Shimano

ワイパックス【お薬Q&A】


ワイパックスについて解説する精神科医のワニ

 

1. どんな薬?

ワイパックス(一般名:ロラぜパム)は不安や緊張の症状に対して処方されることがあります。不安障害やうつ病でみられる強い不安や緊張を和らげる効果があります。世界中で広く使われており、様々なデータが蓄積されています。そのため副作用や他薬剤との相互作用に関する情報が多く、安全性が高いお薬といわれています。


 

2. どんな剤形・用量がある?

0.5mg錠、1mg錠があります。0.5mg錠には割線はありません。1mg錠には割線が入っていて、半分に割ることができます。1日の最大量は3mgです。


 

3. ワイパックスの特徴は?

ワイパックスはベンゾジアゼピン系という種類のお薬です。脳内のベンゾジアゼピン受容体という部位に作用し、不安や緊張を和らげます。即効性が高く、すぐに効き目を実感できます。不安や緊張が強くなる場面の直前でワイパックスを内服することで、辛い症状を抑えることができます。

噛み砕くとほのかに甘みがあり、電車や飛行機の中など、水分がすぐに用意できない状況でも内服できる点も大きな利点です。また肝臓への負担が少ない点も大きな特徴です。肝機能障害がある方も使用することができます。


 

4. ワイパックスの副作用は?

・ワイパックスの副作用としてよくみられるのは眠気(3%以上)です。

・そのほかにめまい、ふらつき、立ちくらみなどの副作用が出ることがあります。

・服用を長く続けると、依存性や耐性(効き目が落ちること)が出ることがあります。

​・内服を急に中断すると離脱症状が出ることがあります。


 

5. ワイパックスの注意点は?

・ワイパックスを高用量、長期間使用すると、依存性や耐性、離脱症状のリスクがあります。

・ワイパックスを内服している間は、飲酒や運転は避けてください。​

​・用量の自己調整はせず、必ず主治医に相談してください。


 

監修: 島野 桂周(精神科医師、精神保健指定医)

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