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ルボックス/デプロメール【Q&A】

執筆者の写真: Keishu ShimanoKeishu Shimano

ルボックスについて解説する精神科医のワニ

「よこはま北星こころとからだのクリニック」で心療内科・精神科を担当している、院長の島野です。今回はルボックス/デプロメール(一般名:フルボキサミン)について解説します。

 

1. どんな薬?


 ルボックス/デプロメール(一般名:フルボキサミン)はSSRIに分類される抗うつ薬です。日本で最初に承認されたSSRIで、うつ病・うつ状態強迫性障害社交不安障害の方に処方されることがあります。脳のセロトニン量を調節することで、不安や気分の落ち込みに効果を示します。販売会社によりルボックス、デプロメールの2種類の先発品があります。すでにジェネリック医薬品(後発医薬品)があり、フルボキサミンの一般名で処方されることがあります。


 

2. 剤形・用法・用量は?


 25mg錠、50mg錠、75mg錠があります。割線は入っておらず、半分に割ることはできません。最大量は1日150mgまでで、増量は1週間以上の間隔を空け、25mgずつ行うこととなっています。内服は1日2回に分けて行うこととされています。



 

3. 他の薬との飲み合わせは?


 パーキンソン病の治療薬であるセレギリンや肩凝りの薬であるテルネリンとの併用が禁忌となっています。さらに、ロゼレム(一般名:ラメルテオン)との併用が禁忌であることには注意が必要です。ルボックス/デプロメールをすでに内服している場合には、睡眠薬としてロゼレム(一般名:ラメルテオン)は避ける必要があることは覚えておいても良いでしょう。


 

4. ルボックス/デプロメールを急にやめたらどうなる?


 吐き気や耳鳴り、不穏などの離脱症状が起きる可能性があります。離脱症状は時間が経つにつれ収まっていくものですが、大変な苦痛を伴います。内服を中止したい、もしくは減量したいという際は、まず主治医に相談することが大切です。


 

5. ルボックス/デプロメールの副作用は?


 ルボックス/デプロメール(一般名:フルボキサミン)は悪心、嘔吐、性機能障害の副作用が出やすいお薬です。また、眠気の副作用が5%以上の方に認められ、鎮静作用が出現することがあります。一方で口渇や便秘の原因となる抗コリン作用は少ない点が特徴と言えます。


 

6. まとめ


 ルボックス/デプロメール(一般名;フルボキサミン)はSSRIの代表的なお薬の一つです。強迫性障害に適応がある数少ないお薬の一つです。安全にお薬を使うためにも、主治医の診察を定期的に受けながら内服するよう心掛けましょう。


 

監修:島野 桂周(精神科医・精神保健指定医)

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