大人のADHD
当院では18歳以上の方を対象に発達障害の診断・治療を行っております。
大人のADHDに関する情報をまとめたページです。
大人のADHDとは
大人のADHDとは、不注意や衝動性、多動性といった特性が、成人後の仕事や勉強、家事、人間関係の中で困りごととして現れる状態です。
子どもの頃から忘れ物や片付けの苦手さ、気が散りやすさが続いている方もいれば、成人後に仕事や生活の負荷が増えて初めて目立つ方もいらっしゃいます。
大人では、落ち着きのなさよりも、先延ばし、ケアレスミス、段取りの苦手さ、感情のコントロールのしづらさとして現れることが多く、抑うつや不安が重なるとさらに影響が強まります。
適切に評価し、特性に合った工夫や治療につなげることが大切です。
大人のADHDの原因
ADHDは、遺伝的な要因を背景に、脳の発達や働き方の特性として生じると考えられています。
特に、注意を向け続けることや、衝動を抑えること、行動を整理することに関わる機能の偏りが関係しているとされています。
育て方や気持ちの弱さが原因ではなく、生まれつきの特性に基づくものです。
ただし、抑うつや不安、睡眠不足、強いストレスが加わると、もともとの特性がより目立ち、日常生活での困りごとが強くなることがあります。
大人のADHDの症状
ADHDでは、不注意、多動性、衝動性といった特徴がみられます。
不注意の症状
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忘れ物やうっかりミスが多い
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気が散りやすい
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やるべきことを後回しにしやすい
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整理整頓や時間管理が苦手
多動性の症状
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そわそわする
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落ち着かない
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じっと待つのが苦手
衝動性の症状
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考える前に行動してしまう
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言いすぎてしまう
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衝動買いや過食につながりやすい
症状の出方は人によって異なり、生活や仕事にどの程度影響しているかを含めて評価することが重要です。
大人のADHDの治療
ADHD(注意欠如・多動症)は、特性そのものを完全になくすことは難しいものの、適切な治療や対策によって困りごとを減らしていくことができます。お薬による症状の調整だけでなく、生活の工夫や環境調整、自分に合った対処法を身につけることが大切です。
ADHDの薬物療法
ADHDの治療では、症状に応じてお薬を使用することがあります。代表的なお薬には以下のようなものがあります。
・ストラテラ(アトモキセチン)
不注意や集中のしづらさを改善するお薬です。効果はゆっくり現れますが、依存性がなく、安定して使いやすいのが特徴です。
・インチュニブ(グアンファシン)
衝動性や多動、イライラしやすさを和らげるお薬です。落ち着きを出したい方に適しています。
・コンサータ(メチルフェニデート)
集中力や作業効率を高める効果があり、比較的早く効果を実感しやすいお薬です。医師の管理のもと、適切に使用します。
お薬以外の治療
お薬はあくまで治療の一部であり、すべての方に必ず必要というわけではありません。症状や生活状況に応じて、使用の必要性を検討します。
大事なのは「治す」ことだけを目標にするのではなく、特性を理解したうえで、日常生活や仕事を少しでも回しやすくしていくことです。
適切な支援によって、苦手さへの対処法を増やし、生活のしづらさを軽くしていくことが期待できます。
大人のADHDでみられる困りごと
大人のADHDでみられる代表的な困りごとと、 その対策をご紹介します。ただし、実際に合う方法は人それぞれです。患者様それぞれの生活スタイルや困りごとに合わせて、自分に合った対策を見つけていくことが大切です。